主導権を握り効率的に戦う

なでしこジャパン、コロンビア戦に向けたメンバー発表会見

日本サッカー協会(JFA)は3月27日、4月6日に大阪・ヨドコウ桜スタジアムで開催される国際親善試合コロンビア女子代表戦に臨むなでしこジャパンのメンバー発表会見を行った。会見にはJFA女子委員長の佐々木則夫氏と、なでしこジャパンを率いるニルス・ニールセン監督が出席。ニールセン監督にとって日本での初陣となるこの試合に向け、意気込みと戦略が語られた。


佐々木氏は冒頭、「スポンサーやファンの支援に感謝し、ニールセン監督の日本での初陣となるコロンビア戦で躍動するなでしこジャパンをぜひ応援してほしい」と呼びかけた。一方、ニールセン監督は、前回2月のSheBelieves Cup での優勝を踏まえつつ、「引き続き最適なメンバー選定を進める過程にある」と語り、今回は山下杏也加選手と藤野あおば選手が負傷で外れ、新たな若手GKやWEリーグからの選手を多く起用したと明かした。特にWEリーグがシーズン中である点を考慮し、選手のパフォーマンスが安定していると判断したという。


コロンビア戦のテーマについて監督は、「主導権を握り、ボール保持時も非保持時も効率的に戦うこと」と説明。SheBelieves Cupでのハイプレッシングや素早いパスワークをさらに磨き、日本らしいスタイルを確立する意欲を示した。特にオーストラリア戦での3点目のゴールを「日本の目指すべき形」と挙げ、短いパスで相手を翻弄する攻撃を理想とした。また、コロンビアのワールドクラス選手であるカイセドとラミレスへの対策として、「スペースを与えないリスク管理とトレーニングが鍵」と語った。


質疑応答では、メンバー選考基準や新加入選手への期待が話題に。初選出の木稲選手と佐々木選手について、「チームスタイルにフィットし、競争力を高めてくれる」と期待を寄せた。さらに、ロス五輪を見据えた長期目標として、「タイトル奪還」を掲げつつ、選手間の理解深化や状況判断の向上など「全ての面で成長が必要」と強調。「佐々木則夫氏が率いた時代の支配的なスタイルからインスピレーションを得ている」とも述べた。


一方、バイエルンの谷川萌々子選手が直前の試合で負傷交代したとの報道が取り上げられたが、監督は「まだ詳細が不明で、正式な情報待ち。軽症であることを祈っている」とし、状況次第で代替招集を検討するとした。


最後にニールセン監督は、「家族が初来日する試合でもあり、多くの観客の前で勝利を届けたい」と意気込みを語り、佐々木氏も「ヨドコウ桜スタジアムでの応援を」と締めくくった。なでしこジャパンは、新体制初戦で強豪コロンビアを相手に、再び世界の頂点を目指す第一歩を踏み出す。


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