世界スーパージュニア準優勝 16歳の渡邉栞太

2025年9月28日、大阪で開催された「大阪市長杯2025世界スーパージュニアテニス選手権(J500大阪)」男子シングルス決勝で、渡邉栞太はロシアのイゴール・プレシフツェフに2-6、2-6で敗れ、惜しくも準優勝となった。

渡邉は「決勝という舞台で多くの観客がいる中、緊張もあった。不甲斐ない試合をしてしまい申し訳ないし、もっといい試合をしたかったという悔しさが大きい」と振り返った。試合では相手の強打と高い打点に押され、ペースを変えることができずに苦しんだ。「相手のテンポが早く、好きなリズムでやらせてしまった」と課題を口にした。


一方で、精神面での成長も示した。「時々メンタルが落ちかける場面もあったが、完全に崩れずに持ち直してポジティブに戦えたのは良かった」と自己評価した。準決勝の疲労から決勝中にメディカルタイムアウトを取る場面もあったが「昨日の試合で足が何度もつったので少し時間を稼ごうと思った」と説明した。


今後については「この大会で結果を残したからといってプロで成功できるわけではない。ここからは自分次第。めげずに努力を続けてプロで活躍する選手になりたい」と語った。将来的には「グランドスラムに挑戦したい。特にウィンブルドンに出場したい思いが強い」と明確な目標も示した。

地元開催ならではの声援についても言及した。「観客の応援や子どもたちからのサインのお願いは大きな励みになった。盛り上がりのおかげで自分も楽しんでプレーできた」と感謝を述べた。渡邉は日本人としての体格差を補うために「頭を使ってしつこく戦うテニスを日頃からもっと鍛えたい」と今後の課題を掲げた。準優勝という結果以上に、次のステージへ向けた手応えと課題を得た大会となった。


取材:TomoyukiNishikawa/SportsPressJP