昨年3位だった自分たちはチャレンジャー

2025年8月10日(日)18:00 浦和駒場スタジアムにて、三菱重工浦和レッズレディースとサンフレッチェ広島レジーナのWEリーグ第1節 開幕戦が行われ、試合は0-0の引き分けに終わった。


三菱重工浦和レッズレディース

堀孝史監督は、開幕戦で選手たちが前半にかけて硬い動きを見せたが、ハーフタイムでの修正により後半終盤にチャンスを作れるようになったことをポジティブに評価した。攻撃面では、開幕戦への強い意気込みが裏目に出て、選手が無理に攻めたり一人で頑張りすぎる場面があり、全体的なバランスの必要性を感じたという。

攻撃の組み立てについて堀監督は、ピッチ68mの幅を使うことを目指しているが、常にサイドに張り付くことではないと説明。前半は相手が中央を固める中、ワイドの選手が中に切り込もうとしてボールを奪われる場面が気になったため、ハーフタイムで特に右サイドのバランスを修正したところ、その後は落ち着いたと振り返った。


手応えのあった攻撃では、後半のサイドでのワンツーからのクロスや、途中交代で入った左サイドの選手の個人技によるカウンターを評価。コンビネーションだけでなく個人の特徴も生かしたいと考えており、セットプレーでも広島戦に向けた準備が良いチャンス創出につながったという。


新加入の榊原選手については、サイドでのドリブルが持ち味で、前半の難しい展開でもチャンスを作ったと高く評価。守備もしっかりでき左右両サイドをこなせるため、様々な場面での貢献を期待していると述べた。櫻井選手のサイドバック起用については、プレシーズンで様々なポジションを試した結果、周りとの関わりの中で良いものを見せていたためと説明。右サイドの選手については、アグレッシブさが時に一直線になりすぎる面があり、うまくサポートできればよかったと反省した。昨年3位だった自分たちはチャレンジャーであり、レベルが上がったWEリーグで1試合ずつ戦う必要があると総括。勝ち点3は欲しかったが悪い結果ではないとした。



サンフレッチェ広島レジーナ

赤井秀一監督は、チームが目指すサッカーをある程度表現できたが、勝ち切れなかったことに満足しておらず、今後は勝ち切るための質と量を高めていきたいと語った。試合立ち上がりの10分間については、自信を持って自分たちのサッカーをするよう選手に話していたことを選手が体現してくれたと評価。交代については0-0の状況でパワーアップして得点を狙うタイミングを計っていたと説明した。

中嶋選手の後半の仕掛けについては、より優位性があると感じたため違いを見せてゴールに向かうよう改めて指示したという。体力消耗による控えめな傾向については、90分間目指すサッカーをやり通すために必要なことをトレーニングで取り組み、交代選手がよりサポートできる状態にしたいと述べ、暑さを言い訳にしない姿勢を示した。


中盤の連動性については、アグレッシブな守備と攻守両面での味方との連動を立ち上げ時から伝えており、リーグ初戦で不安があった中、ある程度表現できたと感じていると評価した。


取材:TomoyukiNishikawa/SportsPressJP