今度は自分たちがジャイアントキリングを起こす番

V・ファーレン長崎は11日、長崎市のピーススタジアムで天皇杯2回戦に臨み、筑波大学に2-1で勝利し3回戦進出を決めた。

試合は前半から長崎が主導権を握り、澤田の突破からのクロスに笠柳が合わせて先制すると、続いて名倉が相手の横パスをカットし追加点を挙げた。2-0で折り返した後半は耐える時間もあったが、アディショナルタイムの失点を除けば堅い守備で勝ち切った。

長崎の下平監督は、天皇杯がクラブにとって大きなチャンスであり優勝を目指していると明かした。筑波大の力を認めつつ、選手たちが前半から積極的にチャンスを作り出した点を評価した。エメルソンについては、シャドウの位置で守備を含め貢献があり、最後まで高い強度を保てたと述べた。骨折から復帰後初ゴールを決めた笠柳には、慣れない右ウイングバックながら90分間攻守に走り続け、結果を出したことを評価。本人も与えられたポジションで全力を尽くし、ゴールを決められたことに満足感を示していたという。 


3バックの採用については、相手へのスカウティングとトレーニングの成果を踏まえた判断で、米田にとっては初の挑戦だったが、積極性を評価した。ボールを持たせながら自陣に入れさせない守備を意識し、そこからの奪取で何度もチャンスを作る狙いが機能していたと分析した。 


交代で入った江川には、スタジアムの雰囲気が一変するほどの反応があり、ファンに愛されていることを実感したという。プレー時間は短かったが、今後に期待できる存在として見ている。次戦ではJ1の鹿島と対戦する。監督は、今度は自分たちがジャイアントキリングを狙う番だと意気込みを語った。 

一方、筑波大学の小井戸監督は、長崎の環境とサポーターに感謝を述べ、格上相手に堂々と戦った選手たちの姿勢を称えた。 

 

取材:HiroshigeSuzuki/SportsPressJP