樹森監督は清水のイメージについて「秋葉監督ならではのハードワークができ、アグレッシブに思い切ってプレーしてくる」と評価。「新しい外国人選手がすごいパワーがある」と指摘し、「スタイル自体は変わらないと思うが、アタッカーの外国人選手やボランチの選手は去年よりパワーアップしている」と分析した。
清水の開幕戦については「点を取ったことと開幕ということで硬いゲームになったのではないか」としながらも、「本来はもっとアグレッシブで勢いのあるチーム」と予想。「ハイプレスでどんどん来る可能性を十分想定している」と警戒感を示した。
秋葉監督については「色々勉強させてもらい、特に守備の強度は教わった部分がある」と敬意を表明。水戸時代の関係について「柱谷哲二さんの時のヘッドコーチの時も、私はユースの監督をしていた」と説明。「群馬に行って代表に行って戻ってきた時も関わりがあり、計4年間ほどユースの監督として」交流があったと振り返った。「水戸はユースとトップが非常に近いクラブだったので、常にトレーニングマッチや残り組もよくやらせていただき、コミュニケーションも多く取ったコーチの一人」と関係性を詳細に語った。
対戦への構えとして「秋葉さんが私の狙いはほとんど知っていると思う。そうしたら色々ミラーにしてきたり、色々やってくる人なので、それも踏まえながらやりたい」と述べた。「この前のゲームと同じようなゲームになるとは思っていない。秋葉さんも『カメレオンだ』と言うように、スタイルを変えられるチームだと思っているので、その都度見て対応していきたい」と柔軟な姿勢を示した。
戦術面では「自分たちがやっていくことは特に変わらない。自分たちのスタイルを常に表現しながら、その中でフォーカスポイントがちょっと変わる部分ぐらい」と説明。「相手のやり方もシステムも違うので、立ち位置の確認を一番重点的に行った」と調整内容を明かした。
開幕戦について「やろうとすることをしっかり表現してくれた」と評価しつつ、「最後のアタックの部分は前回よりも綿密に準備をした。前回も得点チャンスがなかったわけではないので、そういうチャンスを増やして、しっかり勝ち切れる集団にしていきたい」と意欲を示した。
チーム強化の方向性としては「継続していくことが大切だと思うので、その中で質を上げたい。プレスに関してもそう。もっと奪い切って攻撃の回数を増やしたい。アタックに関しては最後の仕掛けの回数をもっと増やしたい。チャンスはあったので決め切りたい」と具体的な課題を挙げた。
試合前日の調整については「コンディション調整。特にセットプレーの確認と最後のアタックのちょっとした確認だけで、特に大きな戦術的なことはやっていない」と説明。主力選手の状況については「秋山選手、小野選手はまだまだ難しい状態。徐々に戻ってくると思うので、これから楽しみにしている」と現状を伝えた。 ## 勝利への鍵 勝つために重要なポイントとして「入りのところ」を強調。
「清水のグラウンドは相手のサポーターに囲まれて、すごい雰囲気の中でゲームをすることになる。入りのところでしっかり飲まれないで、自分たちのペースでサッカーできるかが大事」と分析。「あの雰囲気の中で、いつも通り、前節同様、自分たちが準備してきたことを表現できれば勝ち点3が取れるのではないか」と自信を示した。
樹森監督はマリノス戦でのチームパフォーマンスについて、「マリノスさんはACLでも今トップを走っているチームだが、選手が思い切ってプレーしてくれた」と評価。J1相手だとどこも難しい試合になると理解しつつも、清水戦に向けては「同様にあの雰囲気や、多くのタレント、アタッカーの乾選手もいるので、外国人選手だけでなく、そういったところを抑えないといけない」と分析。「前回は準備してきたことを思い切って選手ができるというところが良かったと思っている」と振り返り、今回も「迷いなく選手をまたもう一回送り出したいという思いで挑んでいきたい」と決意を語った。
最後に新潟を離れて暮らすことについて「まだ新潟にほとんど住んでいないので、こんなに家を離れる経験はほとんどない。そういった意味で寂しいが、いい準備をして選手とともに充実した日々を過ごせているので、ストレスは自分自身にはない。ただ、勝ち点3、勝利がまだ掴めていないので、早くそこを掴むことによっていい余裕を持ちたい」と意気込んだ。
TEXT/PHOTO TomoyukiNishikawa/SportsPressJP
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