藤生菜摘
この試合に向けての調整について、藤生は「皇后杯での敗北から得た反省を活かし、今回は前線からのプレッシングとボールへの強さを全面に押し出すレジーナらしい戦いを目指してきた」と話す。試合中、先制点を奪った後に相手に攻め込まれる時間が続いたが、「全員で守り切るという共通認識があったため、ゼロで抑えることができた」と振り返った。
相手のサイド攻略について、特に左サイドでの守屋選手への対策がポイントだったと語る。「皇后杯で彼女のスピードを実感したことから、サイドハーフと連携してチーム全体で守るという方針を徹底。結果として、組織的な守備が機能した」と述べた。
後半のパワープレー対策についても触れ、「それがI神戸の強みである」と認識していたと説明。「守りに入る状況でも集中を切らさず、全員でゼロ封を徹底したことが成果につながった」と話す。
リーグカップでの強さについては、「出場する選手全員が一丸となって戦う姿勢を強調。選手層が厚くなったことで、上位3チームの壁を崩す勢いがついている」とし、「トップ3入りを目指す」と意気込みを語った。
2連覇達成がもたらす今後のチームへの影響については、「2万人以上が国立競技場に集まる中、連覇は自分たちにとって絶対条件だった」と述懐。「勝利が次へのステップになる」と自信を見せた。
1週間前に対戦したばかりのI神戸については、「個のレベルが高いチームという印象を持ちながらも、自分たちが組織力で戦うことを徹底することで勝利を信じていた」と語る。「試合前から監督の指示も組織力重視だったため、自信を持って臨むことができた」と話した。
試合の布陣に関しては、スタートは4-1-4-1の形だったが、「守屋選手への対策として1枚降りる形も含め、相手を引き込む柔軟な対応ができた」と説明。後半に入ると、監督の守り切る意図をくみ取り、「3バックに移行した時点で守備に集中する姿勢を貫いた」。
クラシエカップ2連覇の達成については、「男子チームが優勝を逃す中で、『広島にタイトルを』という責任感があった」と述べ、「このタイトルを守る強い意志を持って試合に臨んだ結果、目標を達成できた」と喜んだ。
取材:石田達也
Photo by TomoyukiNishikawa/SportsPressJP
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