2025/26シーズンのSOMPO WEリーグ第7節、INAC神戸レオネッサと三菱重工浦和レッズレディースの上位対決がノエビアスタジアム神戸で行われ、1-1の引き分けに終わった。来場者は3,000人を超え、神戸は首位を維持、浦和は3位をキープした。浦和は、前半に先制したものの、後半に追いつかれ勝ち点1を分け合う結果となった。
浦和の堀孝史監督は「前半は難しい入りだったが徐々にリズムを作り、先制できた。最後に勝ち切れなかったのは残念」と総括した。前半は守備のハードワークが機能していたが、後半は奪ったボールの扱いに課題が残り、攻撃やカウンターに移る際の判断が遅れたことが神戸に押される要因になったと指摘した。それでも、強敵相手に積極的にチャレンジした選手たちを評価し、この経験が次につながると前向きに語った。
一方の神戸・宮本ともみ監督は「試合の入りは悪くなかったが、背後を突かれて失点してしまった」と振り返りつつ、選手たちが動揺せず戦い続けた姿勢を評価した。前半は浦和の前からの整理されたプレスに苦しみ、なかなかボールをつなげなかったが、相手を走らせることはできていたと分析。後半は相手の狙いの中から空いたスペースを突き、早い時間に追いつけたことで自分たちのサッカーを表現できたと語った。
ハーフタイムには「強いプレスの裏にあるスペースを突こう」と具体的に指示し、後半開始から久保田真生を投入。小柄ながら体の強さとアジリティで前線でのキープ役を担わせ、吉田莉胡をより前向きにプレーさせる狙いがあった。これが同点ゴールにつながる流れを生んだ。守備面では、浦和のセンターバック高橋はなと後藤若葉からの配球を警戒。前線から積極的に圧力をかけ、全員で連動して相手の良さを消した点を評価した。
課題として挙げたのは、ボール奪取後のつなぎ、いわゆるポジティブトランジションの質だ。マイボールにした直後に前を見られずバックパスが増える場面があり、浦和の速い切り替えに苦しんだ。ただし前節や前々節と比べれば改善は見えており、さらに攻撃の質と判断スピードを高めていくことが次節までのテーマとされた。
ホームで浦和に勝てていない神戸にとって、この日の勝ち点1は悔しさが残る一方で価値あるものでもあったと宮本監督は語る。球際の厳しさやゴールに向かう姿勢を見せられたことは収穫であり、3,000人以上の観客の前で迫力ある試合を届けられたことがクラブにとってもリーグ全体にとってもプラスになったと振り返った。
Photo:KoheiMaruyama/SportsPressJP
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