子供たちの「キラキラした目」が印象的だった

「JFA × TOYO TIRES マルチスポーツチャレンジ2025 in 大阪」

2025年6月8日(日)、公益財団法人日本サッカー協会(JFA)とJFAメジャーパートナーであるTOYO TIRE株式会社が共催する「JFA × TOYO TIRES マルチスポーツチャレンジ2025 in 大阪」が、大阪府のJ-GREEN堺で開催された。小学生を対象に、サッカー、野球、ダンス、陸上など様々なスポーツに触れる機会を提供し、スポーツへの関心を持たせるのがこのイベントの目的で、今回で3度目の開催になる。元サッカー日本代表の加地亮さん、元プロ野球選手の杉谷拳士さん、EXPGダンスインストラクターのShinShinさん、陸上短距離元日本代表の朝原宣治さんがゲストとして参加し、子どもたちの体験について語った。

体の使い方を知り、得意を見つけるきっかけに

加地亮さんは、イベントに参加した子どもたちが「元気で、ボールを扱うのも上手で、どんどん上達している」と感じたという。4つの競技を通じて「いろんな体の使い方ができる」ことが、子どもたちにとって「非常にいい経験になった」と話す。

また、今後の子どもたちの経験について、「どの時期にどういう自分たちの能力を発揮できるかは変わってくる」と語り、「いろんな競技、競技以外でもいいことを経験しながら、いろんなものを見たり触ったりして、自分の得意な分野や才能をどんどん引き出していってほしい」と期待を寄せた。

多くの選択肢がある今、幅広く挑戦することの価値

杉谷拳士さんは、子どもたちの「キラキラした目」に強く心を打たれたという。自分が子どもの頃にはなかったような「いろんなスポーツをできる環境」が羨ましく思えたとも語った。

現代は「いろんな競技に挑戦できる環境」が整っているとし、「一つの競技に絞らず、サッカーだったり、野球だったり、陸上だったり、ダンスだったり、いろんなことに挑戦することで、新しい人生を前進できるような経験ができる」と述べた。

そして、競技を通じて「コミュニケーションの大切さ」や「ルールを守ることの重要性」を学んでほしいという思いも語った。

地域を越えた出会い、そして未来へ繋ぐ場づくり

朝原宣治さんは、参加した子どもたちが和歌山、兵庫、大阪など関西圏から来ていたことに触れつつ、初対面同士でも「コミュニケーションが色々取れていた」様子が印象的だったと振り返った。サッカーをやっている子どもが多いと感じたが、それは「自分が好きなことを見つけて積極的にやっている証拠」であり、「とてもいいこと」と語る。

また、部活動の地域移行が進み、「場がなくなりつつある」現状を憂い、「子どもたちのために大人が何か準備できたら」とし、スポーツ選手として「スポーツを盛り上げていかないといけない」という責任感をにじませた。


ダンスを通じて“好き”を見つける体験に

ShinShinさんは、ダンスプログラムを通じて子どもたちの「笑顔を見れたことが嬉しかった」と話す。体を動かしていくうちに、「どんどん子どもたちの素直さが溢れていった時間だった」と感じたという。子どもたちがそれぞれのジャンルで「自分たちの“好き”が見つかるといいな」という願いを込めて踊り、「ダンスが何かのきっかけになれば」という思いで参加した。今の子どもたちは、中学校・高校でダンスが必修科目になっている世代でもあり、将来「プロになりたい、アーティストになりたい」という夢を持った子が「どんどん増えていく」と期待する。

そして「大人になった時に一緒に踊れるような未来が来たら嬉しい」、「また会いに来てくれると嬉しい」と、未来への希望を込めて会見を締めくくった。

このイベントは、JFAとTOYO TIREが掲げる社会課題解決と持続可能な社会実現に向けた価値共創事業の一環として行われており、子どもたちにスポーツの楽しさと将来へ繋がる多様な可能性を伝える場となった。


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