選手の能力を選手以上に信じている

2025年3月16日、2024-25 SOMPO WEリーグ第14節 INAC神戸レオネッサ(以下、I神戸)がジェフユナイテッド市原・千葉レディース(以下、千葉L)を2-1で破り、3連勝。首位をキープした。


INAC神戸のジョルディフェロン監督は、桑原選手のクオリティを高く評価、チームにとって重要な選手だと述べた。監督は前シーズンに桑原選手が十分な出場機会を得られていなかったことに驚きを示しつつ、本来の能力を発揮できるようサポート。若手選手の成長に期待を寄せている。 


試合の振り返り:接戦を制した采配

監督は試合前から千葉L戦の重要性を選手に伝えていた。「先週、先々週から言ってたけど、これからの2試合、アウェイの新潟戦とホームの千葉戦が大事になる」と振り返る。千葉Lはレベルが高く、接戦が予想された相手。前半は苦しい時間帯が続き、愛川選手の負傷欠場も響いた。「前半は彼女がいなくて残念なシーンがいくつかあった」と監督。それでも、後半に選手のポジションを調整し、交代カードを切ったことが功を奏した。「2点取ってリードできたのは良かった。1点取られたのは残念だけど、相手も強く来てたから」と分析。勝利を選手に称え、「よくやってくれた」と労った。


ハーフタイムの指示:攻撃への切り替え

ハーフタイムでは守備の安定を認めつつ、攻撃の必要性を強調。「うまく守備ができてて、ゲーム運びもいい。でも、もう1歩前で攻撃に行かないと」と選手に伝えた。後半頭から水野蕗奈選手を投入し、桑原藍選手のポジションをウィングバックからシャドーに変更。成宮唯選手が孤立していた前半の課題を解消し、桑原選手と成宮選手のコンビネーションを狙った。「守備では大田選手や三宅選手がしっかりやってくれてたから、攻撃的に行くためにポジションを変えた」と説明。この采配が後半の2得点につながった。 


桑原選手の成長

桑原選手は本来のポジションではないウィングバックでプレーしていたが、後半はシャドーに移り、持ち味を発揮。「成宮選手との絡みがうまくできて、攻撃を作ってくれた」と監督。技術の高さも評価し、「クオリティが非常に高い選手。素晴らしい」と絶賛した。初見で驚いたのは、前シーズンにほとんど出場していなかったこと。「そんな選手がいるなんて」と驚きつつ、彼女のシャイな性格がポテンシャルを隠していたと指摘。練習で多くを求めるが、「彼女ができる選手だと信じてる。自分以上に私が信じてる」と期待を込めた。


攻撃の核・成宮選手

2得点を挙げた成宮選手は「攻撃の核になってる選手」と評価。守備での献身性とゴール前の嗅覚を称賛した。「ライン間でボールを受けたり、スペースを見つけて入るタイミングがいい。決して大きくないけど、ヘディングで決められる」と分析。特にヘディングゴールは練習の成果。「ヘディングシュートを練習でやってる。背が低くてもタイミングが合えば点が取れる」と語った。最近の練習でも努力が目立つという。 


若手選手への期待

桑原選手や愛川選手、井出選手、水野選手、新加入の大田選手、そしてGK大熊茜選手ら若手選手のポテンシャルにも言及。「素晴らしい選手を集めてるクラブだと思う」と賞賛する。若手のシャイさや消極性を認めつつ、「実力を発揮してほしい」とエールを送った。


次戦の長野戦に集中

 次の長野戦を挟んだ後の浦和との“天王山”について問われると、「まず長野戦に集中したい。長野、長野」と慎重。「首位を守って勝って浦和戦に臨みたい」と意気込みを示した。


 Photo by Yasushi Obe/SportsPressJP





 



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