2025年1月16日、愛知県碧南市で『Athlete CAMP 2025』が開催された。このイベントは、日本モーターボート選手会とP.UNITEDが共同で主催し、地元の小学生を対象としたパラスポーツ体験会と、障がい者と健常者が共に学び合う多様性を尊重する教育の課外授業が実施された。このイベントの目的は、パラスポーツを通じて、障がい者と健常者が共に過ごせる社会の実現を目指すことだ。
イベントには、現役ボートレーサー約10名、パラ9競技団体の選手約20名、そして地元の小学生約70名が参加。会場は、碧南市の勤労青少年水上スポーツセンターが使用され、当日は、パラ射撃、車いすフェンシング、知的卓球といったパラスポーツの体験会に加え、モーターボートのデモンストレーションや体験会も行われた。また、パラアスリートが子供たちに対し、多様性を尊重する教育の課外授業も行った。
P.UNITEDは、パラスポーツ競技団体が持つ共通の課題に対して、団体間の連携によって解決を目指すプロジェクトである。具体的には、競技認知の向上、競技人口の増加、アスリートの練習環境、財政面などの課題に取り組んでいる。また、「健常者と障がい者がごく当たり前に共に過ごせる社会作り」という共通の目標を掲げている。このプロジェクトは2023年6月に設立され、パラリンピック9競技団体が結集して、マーケティング活動や広報活動を行っている。
イベントでは、地元企業や協賛企業を招き、パラスポーツ支援や障がい者雇用などに関するセミナーも開催された。これは、パラスポーツを通じて、社会や会社における新たな価値を見出すことを目指すものである。セミナーでは、多様性と調和がもたらす組織価値についてや、障がい者雇用に関するテーマが扱われた。
このイベントを通じて、ボートレーサーたちは、パラアスリートの真摯な姿勢や、高い集中力に感銘を受け、アスリートとしての意識を高めることができたという。また、若手レーサーにとっては、社会貢献の意識を高め、自らの職業に誇りを持つきっかけとなったそうだ。さらに、競技の垣根を越えて、パラアスリート同士が交流し、互いに刺激を受ける機会にもなっている。
P.UNITEDは、パラスポーツの普及と共生社会の実現に向けた活動を、今後も積極的に展開していく予定だ。このイベントは、パラスポーツの重要性を広く伝え、参加者や関係者に多くの気づきと学びを提供するものとなった。
TN/SportsPressJP
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