皇后杯5回戦 2024年12月14日
三木総合防災公園陸上競技場
サンフレッチェ広島レジーナ 3-2 VONDS市原FCレディース
◆次は絶対に勝ちに行く
負けた悔しさと同時に、前を向く強い意志と決意。アマチュアチームでありながら、トップレベルのチームと対峙し、全力を尽くした後の潔い姿勢と次への情熱。監督は敗北を受け入れつつ、それを成長のステップとして捉える前向きな姿勢を示した。
VONDS市原FCレディースの川本峻輔監督は試合後、「よくやったと言えばよくやったのかもしれない。このあと1歩の差が上との差だった」と振り返った。試合は最後の15秒が勝負の分かれ目となり、「自分たちのやることをやって、広島を正直追い詰められたかなと思う。選手たちはすごく頑張った。ただ、勝ち切りたかった」と語気を強めた。
事前の戦術について、「スカウティングで、ターンオーバーしてくるところはある程度読んでいた。トランジションゲーム、攻守の切り替えが広島の1番やりたいところだと思った。攻守一体として自分たちがゲームの主導権を握りたかった。相手は隙を逃さない。そこがWEリーグだなと感じた」と具体的に分析。
リーグとの差については、「この差は大きい。関東リーグでお世話になってるチームでも感じてきたが、ここまで来るにあたって、今までは防げてきた部分もあった。広島は見逃してくれない。そのしたたかさを感じた。女子の指導を始めて4年、初めてのWEリーグ公式戦で、通用する部分と通用しない部分を実感した」と率直に述べた。
来シーズンへの展望として、「ヴィアマさんのように2部で1年で1部優勝を目指したい。公式戦90分では1回も負けていないが、延長のPK負けと最後のロスタイムの負けがある。技術とメンタルの部分で課題がある。最後は死に物狂いで体を張っていたが、冷静さを欠いた部分がある」と課題を明確にした。
選手たちの成長について、「公式戦でWEリーグと戦えるチームは4チームだけ。マイナビさん、ニッパツさん、ボニータさんと戦い抜いてここまで来た。選手たちは自信をつけた。この大会を通じて選手が成長したことに、正直驚いている。アマチュアがWEリーグに真剣に挑戦できる環境に感謝する」と熱く語った。WEリーグの選手たちの技術の高さ、特にディフェンスの精度、ポジション取り、ボール奪取能力に対して深い敬意を示しつつ、この経験が選手たちの成長の糧になったという。
最後に、「負けたのは指導者である自分の責任。悔いはない。出し切って負けたので、次は絶対に勝ちに行く。サンフレッチェさんからも拍手を頂いて嬉しかった。だが、勝ちたかった。勝負の世界では勝たなければならず、それは監督の責任だ」と強い決意を示す。試合の最後で投入された上野選手と中島選手の存在感については「最後に上野選手に仕留められたが、あれが代表だ。我々はクロスバーに当たったが、これがプロとアマチュアの差」と分析を深めた。
監督は、今回の経験を貴重な学びとして捉え、「選手たちはこの悔しさを糧に、次のステップへ進む」と、チームの未来への希望を語った。
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