気持ちの強さが運を呼んだ  田中美南

~サッカーは本当にわからない~

INAC神戸の田中美南選手は、延長+PKの末に勝利を収めた皇后杯決勝後の会見で、試合の分析からチームの団結力まで多岐にわたって語った。前半はレッズの圧倒的な強さを痛感。だが終了間際に追いついて、最後に勝利できたのは「気持ちの強さ」だと語った。キャプテンとしてチームをまとめあげることができたことに自負を覗かせた。そして団結力の源に「家族のように1つになれた」チーム状況を挙げ、自身が厳しく叱ることもあれば、時にはなだめることもできる「状況を見ながら変えられる」キャプテンシップがあると語った。

◆90分+延長で決まらず、足に来てる中で勇気あるコースを狙っていったのは流石でした。

もうそこに決める、蹴ると決めていた。多分、相手の方が足きてるなという印象だった。ビビらず、みんなで思いっきり決めたろうと。雰囲気作りから、チームが良かったなと思う。高さんか、自分が1番という話だったが、自分は自信あったので1番で行くと言った。


◆今日はレッズに勢いがあったが。

サッカーは本当にわかんないなと改めて思った。最後は気持ちの強さが、こっちに運を持って来れたなと思うし、あれで追いついたからこそ、勢いよく勝てたのかなってのはある。だけど、逆を言えば、これからリーグがあって、怪我してる2人、主力の2人がいて、あの前半の戦い方だったり、今日の試合内容だったら、正直難しいと感じた。優勝できたことは嬉しいが、次はそっちを考えながら、リーグ優勝に向けてやりたい。


◆レッズのクオリティが非常に高く感じたが。

レッズのやり方は、シンプルに裏蹴って、フィジカル強い選手を競らして、こぼれ球を拾って、あとクオリティ高い選手が細かいパス繋いでみたいな。そこでやっぱり自分らが上回れなかったっていうのは、実力の差を感じた。自分達もボールを持ちたいチームだが、持てなかったっていうのが、相手の実力を感じた。持てないなら持てないで、やり方を変えなきゃいけない。後半はスペースというのを意識して入った。それが良かったのかなと思う。


◆神戸は最後まで凄く走ってました。

みんなめちゃめちゃ走れる選手ばっかりで頼もしい。


◆守谷選手とのワンツーがなかなか決まらない印象だった。

都弥とかだけではなく、自分達がボール持てなかった、動かせなかった。中盤で支配できなかったところが反省点だ。自分も結構、中盤に降りながら組み立てようと意識してたが、この相手でも自信もって、回せるようになるか、両ワイド速くて走れる選手が多いので、そこを走らせるか。戦い方は、別にポジションにこだわらなくても、最後、勝てるようにやっていきたい。


◆打てるシーンでもっと打てたような気がするのですが。

自分が打てると思ったシーンは打っていた。多分、体勢が良くなかったのか、淡白に終わらないよう、体勢悪い中で打ってもという部分はあった。淡白に終わらないようにっていうのは心がけていた。 


◆チームの雰囲気が良かったと聞きましたが。

自分がINAC神戸に来て、こんなに1つになってるのはすごく初めと感じるぐらいだった。ジョリーはその一体感ってのはすごく言っていた。エキーポと言うがそれが、チームみんながこう仲良しこよでもなく、求め合うことは求め合いながらも、それが頭にあるという、すごくなんか、ほんと全員で勝ったっていう感じがする。結構、周りを見るので、ぬるかったら結構自分はきつく言うし、選手同士がぶつかったとか、監督とぶつかってるの見たら、間に入って話聞くみたいのは得意だ。自分はそういうキャプテン像。それがうまく結果として現れたから、そこは評価してもらえた思う。でも本当にみんなのおかげだ。状況を見ながら、自分は何にでもなれる。別にきつく言って、感情的にもできるし、なだめれるし、意図的に感情的になることもあるし、そこは状況見て変えれるところが、自分がキャプテンやってる強みかなと思う。

 

SportsPressJP 

Photo:Suzuki Hiroshige

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