東京2025デフリンピック男子バスケ 日本、ウクライナに敗れるも善戦

東京2025デフリンピック男子バスケットボールの予選リーグ初戦が11月16日に大田区総合体育館で行われ、日本は前回大会王者のウクライナと対戦した。日本はスピードを生かしたパスワークで果敢に攻め続けたが、相手の高さを軸にした攻守に押し切られ、55−113で敗れた。トヨタ自動車の加藤亮太は第3、4クオーターに途中出場し、鋭いパスやドリブルで攻撃の流れを作り出した。


試合後、須田ヘッドコーチは国際大会の大舞台で戦った選手たちの姿を振り返りつつ、厳しい展開の中でも自分たちのプレーを随所に出せたと語った。特に、これまで重点的に準備してきたディフェンスやリーンアウトは成果が見られたと評価した。ホームで迎えた初戦の雰囲気については、観客の多さと声援が大きな力になったと話し、結果こそ伴わなかったものの感動したと振り返った。


開始直後の0−11という展開については、スタート時点で気持ちが追いつかず、高さのある相手を前にやや硬くなっていたと分析した。ただ、3ポイントが決まったことで流れが変わり、徐々に気持ちを整えて進められたという。この試合で浮き彫りになった課題として、須田HCはスクリーンアウトを挙げた。高さのある相手に上からボールを取られる場面が多かったため、足の位置や立ち方をチーム全体で再確認し、徹底する必要があると述べた。


高さへの対応については、恐れずに積極的に中へ入り、相手を引きつけてからパスを散らす日本らしいアタックが重要だと語った。具体的には、いったんインサイドに侵入し相手を集めてから外へ展開し、隙を突いてキックアウトを重ねる流れをつくることを狙いとして挙げた。

若手選手については、国際大会という大舞台での経験が今後につながると期待を寄せた。須田HCは最後に、気持ちを切り替えて次戦のアルゼンチン戦へ向かう決意を示した。

取材:JunkoSato/SportsPressJP