彼女は私のサーブを受ける時に下がらず、攻撃的な姿勢を崩さなかった

大坂なおみ、園部八奏を下し9年ぶり初戦突破

テニス女子WTAツアー公式戦、木下グループ ジャパンオープンテニスウィメンズ2025のシングルス1回戦が10月13日、大阪・モリタテニスセンター靭で行われた。第1シードの大坂なおみが、ワイルドカードで出場した17歳の園部八奏を6-0、6-4で退け、2016年以来9年ぶりとなる初戦突破を果たした。園部にとってはこれがプロデビュー戦となった。


大坂は試合後、「タフな試合だった」と振り返り、初対戦の園部について「彼女とプレーするのは初めてで、何も分からない状態だった」と語った。ただし、試合前に隣のコートで練習している姿を見て「フラットなショットの処理がうまい」と分析し、高めのボールを織り交ぜる戦術を取ったという。

第1セットは完璧な立ち上がりを見せた大坂だが、第2セットに入ると「彼女がだんだん慣れてきた」と感じたという。それでも要所を締め、ストレートで試合を締めくくった。


試合後、大坂は園部を「アメイジングプレイヤー」と称し、積極的なプレースタイルを高く評価。「彼女は私のサーブを受ける時に下がらず、攻撃的な姿勢を崩さなかった。その勇気と積極性は素晴らしかった」と語った。


自身のサーブについては「理想はこのサーブをうまく使えること」と話し、「世界でもベストの一つだと思うが、時々うまく使えないこともある。次の試合では修正したい」と課題を挙げた。また、生まれ故郷の大阪でプレーできたことについては「自分が年を取ったと感じる」と笑いながらも、「娘が来ることになったので、自分が生まれた場所を紹介できるのが嬉しい」と語った。


一方、プロデビュー戦に臨んだ園部は「ファーストセットはすごく緊張していて足が動かなかった」と試合を振り返った。相手が大坂だったことが緊張の大きな理由だったという。第2セットに入ると「1ゲーム取ってから普段のように動けるようになった」と手応えを語り、「足が動いてエネルギーを出して打てたのが違いだった」と自己分析した。

大坂の強さについては「サーブのコースと確率が良く、リターンが難しかった。ラリーでもミスが少なく丁寧だった」と実感を述べた。園部は「試合ができてよかった」と笑顔を見せ、「また練習を重ねてもっといいプレーができるように頑張りたい」と今後への意欲を示した。


取材:KoheiMaruyama/SportsPressJP