増本菜花選手「挑戦者という認識でチャレンジしていきたい」
イオンカップ2025予選二日目を終え、増本選手は「昨日の反省をしっかり生かせた」と手応えを口にした。得意種目でミスが出た点については「悔しいところ」と振り返りつつも、「表現としてはやり切れた」と充実の表情を見せた。昨日は両種目で落下があったが、この日は全体を通して安定した演技を披露。フープでは25.250点を獲得し、「コンディションを考えれば80点ぐらい頑張れた」と評価する一方で、「理想を言えば70点くらいに落ちてしまう」と冷静に分析した。ボール(24.400点)についても「今日の状態なら80点くらいだけど、理想では60点ほど」と自己採点。「Eスコアでは動きのぶれや無駄な動きが減点につながったと思う」と演技内容を振り返り、課題を明確にした。
決勝に向けては「予選と同じミスを繰り返さないようにケアと確認を徹底したい。得意な部分をしっかり見せられるようにしたい」と意欲を見せる。昨年の総合10位を上回ることを目標に掲げながらも、「順位にとらわれすぎず、今できることに集中して積み重ねていきたい」と前向きな姿勢を示した。プレッシャーへの向き合い方については、「挑戦者としてチャレンジしていく気持ちでいたい」と心境を語り、「昨日ほどガチガチにならずにできたと思う」と、落ち着いた演技に手応えを感じていた。
鵜鷹くるみ選手、初の国際舞台でのびのびと躍動
国際大会初出場となった鵜鷹選手は、「今日は昨日よりも自分のやりたい演技に近づけた」と笑顔を見せた。チームとしては惜しくも決勝進出を逃したが、「まずは自分の演技をやりきろうという気持ちで臨んだ。やりたい演技ができたことは良かった」と満足の表情。日本開催の舞台については「観客の皆さんが温かく応援してくださって、すごく楽しく踊ることができた」と感謝の気持ちを口にした。特にリボンでは「4種目の中で一番のびのび踊れた」と自信をのぞかせた。クラブでは26.600の高得点をマーク。「普段は綺麗系の曲を使うことが多いけれど、今回は強い曲に挑戦して新しい一面を出せた」と手応えを語る。
演技時間が規定の1分30秒をわずかに超え、0.05のペナルティがあったものの、ノーミスでまとめた。今後については「全ての種目が完璧にできたわけではないので、残り1か月で今回やりきれなかった部分をしっかり仕上げたい」と意気込みを新たにした。
鈴木菜巴選手、チームの悔しさと個人の成長を胸に
チームが4位で決勝進出を逃したことを受け、鈴木選手は「やっぱり自分が抑えきれていればという悔しさがある」と率直な思いを吐露した。予選二日目は土曜日開催ということもあり、「日本中の方々が応援してくださって、投げ中の声援が本当に力になった」と観客への感謝を述べた。クラブの演技では「ミスが出やすい種目の中でしっかりまとめられたことが自分の強み」と胸を張る。
作品のテーマは映画『マトリックス』で、「生まれ変わる自分」を表現した挑戦的な構成。「新しい技に挑戦し続ける“生まれ変わる私”を見てほしい」とその想いを語った。リボンでは出番の直前に進行の都合で待ち時間が延びたが、「動揺しながらも大きなミスにせずに終えられたことは、精神的に成長できた証」と振り返る。個人総合では「去年の自分を超えること、日本人トップで決勝に残ること」を目標に掲げた。この一年は「弱い体ではスピードが出ない」と基礎体力づくりに力を入れ、「表現を重視するルールの中で、見ている人に想いを伝えること」にもこだわってきたという。技術と表現、両面での進化を感じさせる内容となった。
取材:JunkoSato/SportsPressJP
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