【吹田スタジアム】 「チャレンジカップ2025 日本代表対パラグアイ代表戦」の前日会見に森保一監督が登壇した。9月の活動で勝利を逃した流れを断ち切るべく、指揮官は「勝利」に強くこだわり、ホームでサポーターに喜びを届ける意欲を見せた。ワールドカップへ向けた進化と強化をテーマに、チームの一体感をより確かなものにする方針を示した。
今回の代表活動では、遠藤航選手の不参加を受けて追加招集を見送った。その背景には選手への配慮に加え、「特定のリーダーに頼らず、全員が主体的に引っ張るチームをつくりたい」という狙いがある。監督は、「一人が中心になるのではなく、全員が責任を持ってプレーすることで輪とパワーを強めたい」と語った。この考えのもと、チーム内では自然と声を掛け合い、試合中も互いにサポートし合う意識が浸透しつつある。森保監督は、こうした主体的な協力の積み重ねが、組織としての結束と戦う力を一段と引き上げると見ている。
一方で、勝利への執念も明確だ。監督は、得点力の向上を最大のテーマに掲げ、「守備から攻撃への流れを、最後は決め切るところまで持っていく」と強調した。名波浩コーチらと連携し、アタッキングサードでの判断とシュート意識を高めるトレーニングを徹底しているという。パラグアイについては「南米予選でも失点が少ない堅守のチーム」と分析。その守備を崩してゴールを奪えれば、自信につながると見ている。日本代表が南米勢に対して苦戦を強いられてきた現状を踏まえ、「より互角に、より勝率を上げていくことがワールドカップでの成功に直結する」と話した。
新たな試みに挑みながらも、森保監督は「基本に立ち返り、着実に積み上げていく」姿勢を貫く。チームの輪を強め、勝利への執着を力に変える戦いが、吹田で始まる。
取材:T.Nnishikawa/SportsPressJP
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