Bリーグ2025-26シーズンの開幕を前に、島田慎二チェアマンが会見を行った。今季は現行制度での10季目という節目であり、来季からは新たなライセンス制度が始まる。島田チェアマンは「象徴的な大きな変化があるわけではないが、毎年少しずつ進化してきた。その積み重ねを大事にし、競技レベル、興行の質、事業面すべてにおいて前年を上回ることを目指す」と語った。
今季もNBA経験者をはじめとした実績ある外国籍選手やアジアの代表クラスの選手が参戦している点については「試合だけでなく練習から日本選手に大きな刺激を与えている。体作りや姿勢といった部分も含めて学べることは多い」とし、若手の成長にも期待を寄せた。
開幕の舞台となるトヨタアリーナ東京については「東京にこれだけの規模のアリーナが誕生したのは大きな出来事。沖縄アリーナを皮切りに各地で新設が続き、デベロッパーや設計者も進化している。この流れをさらに加速させたい」と述べた。
10年を振り返る中で「二つのリーグが統合された当初は本当に発展するのか懐疑的だったが、市場が一つになったことで流れが変わった。コロナで大きく落ち込んだが、そこからの復活は大きなエネルギーを生み出した。ここから先は浮き沈みではなく、安定的に成長する10年にしたい」と展望を語った。
開幕戦のカードについては「王者宇都宮ブレックスとアルバルク東京という好カードになった。結果的に非常に意味のある顔合わせになったと思う」と期待感を示した。
課題として集客について問われると「アリーナを建てても観客が入らなければ意味がない。平均入場者数や収益基準をクリアできなければ降格する仕組みを導入しているのはそのため。クラブが地域に根差し、企業努力を続けて魅力を高めることが必須。リーグとしてはバスケ全体の価値を高め、クラブの努力を後押ししていく」と強調した。
東京での大型アリーナ誕生の意味については「地方クラブと首都圏クラブがそれぞれ異なる形で牽引してきた。東京に世界基準のアリーナができたことはリーグ全体にとっても重要であり、日本代表の国際試合の誘致などにも大きな力を持つ」と述べ、今後の国際的な発信力にも手応えを示した。
取材:JunkoSato/SportsPressJP
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