11月の東京デフリンピックへ、史上最多273選手が決定!

今年11月に開催される聴覚障害者の国際スポーツ大会「東京2025デフリンピック」まであと107日となった7月31日、主催する全日本ろうあ連盟は東京都庁で日本選手団を発表した。史上最多となる273選手(男子160、女子113)が選出され、実施21競技すべてに日本選手が出場予定。過去最多だった前回のカシアスドスル(ブラジル)大会の30個を上回る、31個以上のメダル獲得を目指す。


日本選手団を率いる団長は全日本ろうあ連盟スポーツ委員会の太田陽介委員長が務める。チームスローガン、「燃えろ!ALL JAPAN!」も披露され、太田団長は、「きこえる人もきこえない人もすべて日本人として燃えていこう。そういう言葉をつくった」と説明。「選手1人ひとりの競技に参加する姿勢を見せて次世代の選手のお手本になることを希望するとともに、活力ある共生社会の実現に向けて頑張りたい」と抱負を語った。


旗手は優勝候補のサッカー男子のGKで、自身は4大会目のデフリンピック出場となる松元卓巳と、空手女子で前回2冠の小倉涼に決まった。松元は、「覚悟と誇り、責任を持って日本選手団を引っ張っていけるように、プレーでもしっかりと発揮したい」と意気込み、小倉は「日本を代表してこの大舞台に立てることを誇りに思い、自覚と責任を持って全力で戦う」ことを誓った。


1924年パリで初開催されたデフリンピックは4年に1度、夏季と冬季大会が開かれている。初の日本開催となる東京デフリンピック(11月15日~26日)は25回目の夏季大会で、100周年の記念大会でもある。70~80の国と地域から約3000名の選手が参加し、東京都内を中心に福島県、静岡県にわたる21会場で実施される。射撃を除く20競技が事前申し込みなく、無料で会場観戦できるほか、Youtubeによる動画配信も予定されている。



旗手に決まった空手女子の小倉涼選手(左)、サッカー男子の松元卓巳選手。

小倉選手は手話で「東京」 松元選手は同じく「デフリンピック」を表し大会をPR

(文・写真: 星野恭子)