もう絶対やらないといけない状況で覚悟を持ってやった

岡慎之介、NHK杯2連覇達成　世界選手権代表に初選出

2025年5月18日、東京体育館で行われたNHK杯体操において、岡慎之介選手が男子個人総合で2連覇を達成した。この大会は、10月にインドネシア・ジャカルタで開催される世界選手権の代表選考を兼ねており、岡選手はこの結果により初めての世界選手権代表に選ばれた。

岡選手は、予選での得点を持ち点にして、決勝に臨んだ。初日の演技では169.711点を記録し、首位に立った。最終日の演技では、最初の種目である床で安定したパフォーマンスを見せ、14.133点をマーク。続く平行棒でも美しい演技を披露し、14.466点を獲得した。しかし、最後の鉄棒では落下があり、得意技のコールマンでの失敗が悔やまれた。それでも、最終的に252.109点で優勝を果たした。

岡選手は、優勝の喜びと同時に鉄棒での落下について「まさかの落下をしてしまった」と語り、今後の課題として「体の反応が良すぎて、反応と感覚がずれている」と分析した。鉄棒の演技について、「もしカッシーナで落ちたとしたら、本当にカッシーナはやらないっていう選択は自分の中で持ってるが、コールマンで落ちた時はほんとにやる技がもうないというか、もう絶対やんないといけない状況になるので、そこは覚悟を持ってやった」と、技の選択に対する覚悟を語った。

世界選手権への意気込み

岡選手は、世界選手権に向けて「橋本選手に勝てれば、世界でも勝てると思っている」と自信を見せている。彼は、今後の試合に向けて演技構成の見直しや体作りに力を入れる意向を示しており、特に怪我防止のためのトレーニングに注力する考えだ。

今回のNHK杯での成功は、岡選手にとって重要なステップであり、世界選手権に向けた自信を深める結果となった。彼の今後の活躍に期待が寄せられている。

PHOTO：AtsuhikoNakai/SportsPressJP

TEXT：TomoyukiNishikawa/SportsPressJP