戦う理由は自分たちだけのものではない

コベルコ神戸スティーラーズ 準々決勝前記者会見レポート

 

5月15日、ジャパンラグビーリーグワン2024-2025プレトーナメント準々決勝を控えたコベルコ神戸スティーラーズがオンライン記者会見を実施した。デイブ・レニーヘッドコーチと李承信共同キャプテンが登壇し、5月17日に予定される静岡ブルーレブスとの対戦に向けた意気込みを語った。

 

チーム準備と課題認識 

李承信キャプテンは「これまでの積み重ねに自信を持ち、特別なことはせず、各自が役割を果たす準備を進めてきた」と強調。選手だけのミーティングを実施し、各自のフォーカスポイントを明確化したという。 先週のブルーレブス戦では、セットプレーでのプレッシャーや規律、ゲームバランスに課題が浮き彫りになった。特に雨予報の試合では「自分たちの規律をしっかり持ち、ゲームをコントロールする」姿勢を打ち出した。

 

レニーHCの戦略 

レニーHCはプレーオフ出場というシーズン当初の目標達成を喜びつつ「準備は整っている」と自信を示した。先週の試合を踏まえ、一部メンバー変更を実施。ブルーレブスの強力なスクラムやタックルに対抗するため、精度の高いプレーを追求する方針だ。「一瞬一瞬で勝ち抜くことが大事。ノックアウトトーナメントの緊張感を楽しみたい」とレニーHCは語った。


阪神淡路大震災30年とプレーオフ進出 

今年は阪神淡路大震災から30年という節目の年。この意義深い年にプレーオフ進出を果たした神戸スティーラーズの戦いには特別な意味がある。李承信キャプテンは「神戸の街や会社の人々のため、プレーオフ出場が必須だった」と語り、勝利への強いモチベーションを示した。

デイブ・レニーHCは震災を風化させないチャリティ活動の意義を振り返りながら「戦う理由は自分たちだけのものではない。自分たちの思いを表現できるチャンスであり、地域の人々の思いをパフォーマンスで表現したい」と力強く語った。


神戸スティーラーズは規律と精度で対抗し、神戸の街への思いを胸に、5月17日の準々決勝で最高のパフォーマンスを目指す。

取材:SportsPressJP