障害のある人もない人も同じスポーツを楽しめる

2025国際親善女子車いすバスケットボール大阪大会 (大阪カップ) 直前、大阪市内の小学校で地域親善交流会が行われた。大会に参加する4チームが協力し、各国選手団が8つの小学校を訪問。小・中学生を中心とした地域住民と世界のトップアスリートが交流し、車いすバスケットボールのデモンストレーションや体験、記念撮影などが実施された。   


網本麻里選手の母校・東田辺小学校

バスケットボールの経験がある子どもたちも、車いすバスケットボールの体験を通じて、その難しさと新たな楽しさを実感していた。


橋本政宗くんは「楽しかったし、いつもバスケでやってることとは違う楽しさや難しさがあって、いろんなこと経験できたからよかった」と振り返る。普段のバスケットボールとの違いについて「ルールとかボールの取り方も全然違うから結構難しかった」と話した。車いすに乗るのは初めてで、「思ってたより結構難しかった」と驚きもあったが、スピードが出たときは「めっちゃ気持ちよかった」と笑顔を見せた。


安田雅美さんは「いつものバスケとは違うのでちょっと緊張したけど、すごく楽しかった」と体験会を楽しんだ様子。特に「車輪を回しながらドリブルするのが難しかったけど、楽しかった」と新たな挑戦を楽しんでいた。ボールを拾う動作にも苦戦し「全然できなかったけど、初めてできた時はすごく嬉しかった」と達成感を味わった。選手たちのプレーについては「簡単にやっててすごいなって思いました」と、トップアスリートの技術の高さに感心していた。 


普段のバスケットボールとは異なる競技用車いすの操作に戸惑いながらも、子どもたちはその奥深さと楽しさを体験。難しさを実感しつつも、できた瞬間の喜びやスピード感を味わうことで、新たな視点でこのスポーツを見つめる機会になった。


車輪を利用してボールを持ち上げる練習

小学生らからプレゼントをもらう選手達

みんなで記念撮影

選手達を笑顔で送り出す生徒たち


柳本あまね選手 

率直にすごく楽しかったです。生徒さんの数がすごく多くて、この時間の中でまわるかちょっと心配もあったんですけれども、皆さんうますぎて、思ってる数倍のスピードで早く進んでいったので、やってて私たちも楽しかったですし、良い時間だったんじゃないかなって思ってます。


子供達は最初は緊張で硬い感じだったんですけど、やっていくうちにすごく楽しくて、打ち解けてくれて。顔を見ながら『こうやってやるんだよ』って言ったら、『ありがとう』って言ってくれてたり、すごく良いコミュニケーションも取れてたので、良い素敵な笑顔が見られて、私たちも元気をもらいました。


私がいつも車椅子バスケの魅力を聞かれた時に伝えているのが、この車椅子に乗る、この用具を使うだけで、障害のある人もない人も同じスポーツを楽しめるっていうこと。今回、生徒さんが実際に乗ってみたことで、『乗ったら同じように動けるんだ』って、多分そういったところに気づいてもらえたかなって思います。今回は福祉の学習ではなかったので、普段は競技用と日常生活の車椅子の違いとかも説明するんですけど、今日はそういう説明がなくとも、同じ車椅子に乗るだけで同じスポーツが楽しめるっていうのを知ってもらえたかなと思います。私が伝えたいことは多分伝わってると思ってます。


大阪カップは、国内で開催される女子の唯一の国際大会で、しかもほぼ地元。私は京都出身なので、ほぼ地元で開催されるっていうのはほんとにありがたいですし、日本代表としても本当に誇らしいことだと思っています。最近は男子に注目が集まってますけど、女子の国際大会が日本で開催されるのは本当にありがたいことなので、たくさんの方にぜひ見ていただきたいですし、私としても結果で皆さんに何かお伝えできるものがあったり、恩返しできたり、地元開催として何かお伝えできることも絶対あると思うので、ものすごく気合が入っています。


チームの目標は優勝です。結果で皆さんを興奮させて何か感じていただけるように私たちも精一杯頑張りたいと思います。私たちの力だけで優勝は取れない。皆さんの応援の力が加わってこそ結果につながるので、全力で戦っている選手の姿をぜひ応援していただけたらなと思います。  

(C) SportsPressJP 


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