キーマンは全員

- SAMURAI BLUEアウェイ2連戦へ

2024年11月7日、FIFAワールドカップ26アジア最終予選に向けて、SAMURAI BLUE(日本代表)の森保一監督はインドネシア戦、中国戦に挑むメンバーを発表した。 大きな注目を集めたのは、古橋亨梧選手(セルティック)の約1年ぶりの代表復帰だ。

- 得点力だけでなく、多様な能力に注目

森保監督は、古橋選手の選出理由について、記者会見で詳細に説明した。 セルティックでの活躍はもちろんのこと、「チームを勝たせる存在感」を示している点を高く評価している。 特に「ゴール前でピンポイントで合わせてゴールを奪い切る、仕留めることのできる選手」 であると、その得点能力を高く評価していることが伺える。


さらに、古橋選手の選出は、怪我で招集外となった上田綺世選手の代わりというわけではなく、あくまでも「選ぶべき選手」 だったと強調している点も重要だ。 これは、森保監督が古橋選手の能力を高く評価し、チームにとって必要な存在だと考えていることを示している。


また、森保監督は、古橋選手のセルティックでのプレーにも注目している。 ゴール前での仕事だけでなく、中盤や前線の起点となってゴール前に侵入していくプレーにも言及し、日本代表においても、古橋選手の多様な能力を活かしたいと考えているようだ。森保監督は、古橋選手のような得点能力の高い選手を生かすためには、チームとして押し込んだ展開を作り、多くの得点チャンスを生み出す必要があると考えている。 また、攻撃のバリエーションを増やすことで、古橋選手だけでなく、チーム全体の攻撃力を向上させることも目指しているようだ。


今回の記者会見では、森保監督の選手選考基準についても質問が集中した。 監督は、所属リーグや市場価値だけで判断しているわけではないことを強調し、「総合的に判断」 していると説明している。具体的な例として、ベルギーリーグで活躍する渡辺選手がアジアカップ以来招集されていないことについて、監督は「総合的に判断させていただいてます」 と答えている。


また、約2年前から「オーラリング」を導入し、選手のコンディション管理を行っていることも明らかになった。「オーラリング」は睡眠、心拍数、運動量測定と体のコンディションを評価するスマートデバイス。森保監督は、データはあくまでも参考情報の一つであり、選手とのコミュニケーションや自身の観察結果も踏まえて最終的な判断を下していると説明。 オーストラリア戦で遠藤選手のコンディション不良をオーラリングのデータから早期に発見し、対応できたことを具体例として挙げた。


-全員がキーマン - チーム一丸となって勝利を目指す

森保監督は、今回のメンバー選考について「ベストなメンバー」 と自信を示し、チーム一丸となって勝利を目指す姿勢を強調した。「キーマンは全員」と語り、すべての選手に期待を寄せている。今回の古橋選手の復帰は、日本代表の攻撃に新たな可能性をもたらすだろう。 森保監督は、古橋選手の能力を最大限に引き出し、チーム全体のレベルアップにつなげたいと考えている。 厳しいアウェイ2連戦となるが、チーム一丸となって勝利を掴み取り、ワールドカップ出場へ前進することが期待される。 


取材:石田達也 / SportsPressJP

編集:Tomoyuki Nishikawa / SportsPressJP