10月シリーズで新しい歴史に挑戦していく

日本サッカー協会は3日、ワールドカップ2026アジア最終予選のサウジアラビア戦(12日・ジッダ)、オーストラリア戦(17日・埼玉)に臨む日本代表メンバー27人を発表した。森保一監督と山本雅邦ディレクターが記者会見に出席し、選考の意図や戦略について語った。


【森保監督】

「9月のシリーズで歴史を変えるようなすばらしいスタートを切ることができました。ただ、この10月のシリーズ、ここからがいよいよ本番だという認識でおります。ワールドカップ予選に簡単な試合はないというのが歴史が物語っていることだと思いますし、特に今回のアウェーのサウジアラビアの試合は本当に厳しい環境下の中でのゲームとなります。しっかりと準備をして臨みたいと思います。そして、ホームでのオーストラリア戦はチケット完売と伺いました。スポンサーの皆さん、そしてサポーター、ファンの皆さん、本当に皆さんの熱い思いというものをピッチ上でしっかりと表現して、ご期待に応えられるようにしっかりと準備してまいります。この10月シリーズでワールドカップ予選の流れをしっかりとつくり、新しい歴史に挑戦していく。10月シリーズでしっかりと覚悟を持って流れをつくりたいと思っております。」


【初招集の大橋祐紀について】

「同じ力を持っているのであれば、若い選手を招集するということも考えられるかもしれませんし、いろんな招集の仕方がある中で、彼がすでに28歳ということで、ワールドカップを見据えた時に、その先のまたことを見据えた時に召集されるという部分では、なかなかこれまでやってきてなかったことかもしれませんが、そうでもないところも、我々はこう見てきてるというところをいろんな方に、いろんな選手に知っていただければなと思います。」

「やはり若手であれベテランであれ、明らかに結果を出している、そして存在感を発揮しているということであれば、誰にでもチャンスがあるということを、この大橋選手の招集でいろんな人に、また日本代表の舞台、日本代表として世界の舞台で戦いたいと思ってもらえると嬉しいなと思います。我々のスカウティングの目が、例えばイングランドであれば、プレミアリーグだけではなくて2部のチームを見てるっていうことで、それはヨーロッパ全土でも見てますし、今アメリカにも選手がいますし。もちろん国内にもJリーグで活躍している素晴らしい選手たちがいるというところ、スカウティングのネットワークはできる限り広くスカウティングした上で、毎回選手を選んでるということを知って、再認識してもらえると嬉しいなと思います。」


【藤田譲瑠、瀬古歩夢の復帰について】

「譲瑠からまず行きますと、オリンピックでも、アジア予選、そしてオリンピックの本大会の舞台でも、チーム中心として、そしてキャプテンとしてチームをまとめて、引っ張りで、国際舞台でも十分、代表の舞台でも通用するというプレーは見せてくれてましたし、オリンピックが終わって、ベルギーの所属チームの中でも安定して先発でチームの戦いに貢献しているというプレーを確認させてもらい、召集ということにつなげさせていただきました。」

「瀬古歩夢については、このチームの立ち上げ、いわゆる私の2期目の活動の時には、スタートのところでは招集させてもらっている中、その後招集はなかなかできていませんが、活動自体はずっと彼のプレーも我々は追っています。その中で彼が成長しているところ、彼自身がこう自チームでレベルアップしているというところを確認させてもらっていますし、今の我々の戦いの中にも、彼がグラスホッパーでやってることを自然と発揮してもらえれば戦力になり得るということを確認させてもらった上で招集をさせてもらってます。」


【オーストラリアの監督交代について】

「オーストラリア戦はとても難しい戦いになると、厳しい戦いになると思っています。もちろん、オーストラリアの選手たち、いい選手、世界で活躍している選手たちが元々多い中、監督、前監督のアーノルド監督もいい監督でしたけど。またポポビッチ監督もAリーグや、あとヨーロッパの舞台でも指揮を取った経験のある、世界のサッカーを知る監督がオーストラリア代表の監督になったということは、非常に我々にとって厳しい戦いになると、準備をしてくるということを予想しています。」

「ポポビッチ監督とは、おっしゃられるとおりに広島でチームメイトとして戦っていた仲間ですし、今も友達としては付き合いがある監督ですので、彼が選手の時にオーストラリアや日本、そしてクリスタルパレスでプレイしたりと、世界の舞台でも選手経験を持っている。コーチ経験も、クリスタルパレスでコーチをやったり、先ほど言ったAリーグ、ヨーロッパの舞台でも監督経験があるので、非常にいい準備をしてくるんだろうなということは考えています。」


【遠藤航の出場機会減少について】

「心配はしていません。おっしゃられる通りに、私たちからすれば彼が公式戦にこう出てないというところは考えなければいけないと思いますが、日常から世界選抜のようなチームメートとしのぎを削りながら、高いインテンシティーの中でトレーニングをしているということだけでも、試合に向けてのコンディションは整えてこれてるという風に思っております。」

「その中で、もちろん試合に出れた方がいいですけど。彼の日常も随時ピッチ上で見てるわけではないですが、メディカルスタッフ、チームスタッフとともに、コーチングスタッフも含めて遠藤とやり取り、クラブとやり取りをしながら、彼のコンディション状態を把握して招集させていただいてます。明らかにコンディションが悪いときは2、3で27人の招集をさせていただいてますし、そこでは変えていくということはもちろん、そこはもう遠藤一人だけではなくて、全ての選手に言えることかなと思います。」


【山本ディレクター】

「まずは相手のことを分析して、個々の能力でチーム戦術としてどういう戦いをしてくるかということをしっかり分析して把握した上で我々は対策を練っていかなければいけないかなと思っていますし、対策についてはすでに進めているところです。一番大切なところは、相手のことについても大切ですけど、我々が個々そしてチームとして持てる力を最大限に発揮できるかというところは間違いなく大切になってくると思いますので、自分たちが思い切って力を発揮できるように、戦術的な準備、そして役割の準備というところをしなければいけないと思います。」


【暑熱対策について】

「初戦がサウジアラビアというところで、ヨーロッパの選手が多い中で、距離、そして時差、ただ、初熱のところで言うとかなりの落差がある厳しい環境になろうかと思いますので、そのあたりは、監督、フィジカルコーチ含めて万全の準備をしていただいていると思っております。」

「何より、我々、普段ばらばらでクラブでプレーしている選手たちを、どれだけミーティングであるとかトレーニングの回数であるとか、そういうことが9月のシリーズで本当に効果が出たというふうに思っております。代表にとって、一回のミーティングの一回のトレーニングの価値、これが本当に大きなものであります。そういう意味で、今回も、土曜日に終わる選手、日曜日に終わる選手の移動し、熱も含めて、コンディションを最大限引き出せるような準備をしたつもりであります。」

「ヨーロッパの選手たちが時差が厳しい中でこちらに来たときに、ヨーロッパ時間で生活できるような食事の時間をずらすとかというところの準備はしっかりしていまして、そのまま帰ったときの選手たちのコンディションも重要ですので、朝食を外して、昼、夜、昼、夕方、夜が向こうの日程に合うような工夫はサポーティングスタッフがしてくれて、そのままヨーロッパ時間で生活してそのまま帰れるような工夫は取り入れております。これはすごく効果が出ていると思っております。」


取材:石田達也


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