私たちの力で戦える部分を感じた

International Women's Wheelchair Basketball Friendship Games OSAKA CUP

2024.2.17 Day2 Game3 JPN-GBR (42-80) 

(16-15 /6-20 /10-23 /10-22) Asue Arena, Osaka


◆柳本あまね

イギリスとの試合は、私自身やチームにとって、久しぶりの経験だった。ヨーロッパの予選を2位で通過した後のこの状況について、どんな感じになるのか、とても楽しみにしていた。昨日の試合、イギリスがタイとの対戦で手を緩めずに100点を超えるプレーを見せた。これまでのイギリスとは異なる印象を持った。

今日の試合は意欲的な気持ちで臨んだ。1ピリオドではリードした状態で折り返せたので、まだ私たちの力で戦えると感じたが、2ピリオドぐらいで疲れが出てきて、後半には相手にペースを奪われた。その結果、自分たちが実現したかったプレースタイルができなかったことを反省している。次のタイの試合にしっかりと向き合い、明日の決勝でリベンジしたい。

第1クオーターでは、ディフェンスがかなり良かった部分があった。チーム全体としても良いプレーが見られ、特にブレイクの感覚が掴めていたように感じた。インサイドでのプレーもしっかりと決めきることができていた時間だった。試合の入りが非常に良かったこともポイントだった。

ただ、私たちが一瞬油断した際に、相手がさらにギアを上げてきた。このミスマッチみたいなもので一気に試合の流れを掴まれてしまった。私たちも8秒で何度もボールを失い焦りも感じ、その焦りからパスミスが生じたり、攻撃が繋がらなくなったりしたのではないかと思う。自分たちが本来やりたかったバスケを実現することができなかったのが反省点だ。

相手がどこであったとしても、60得点、40失点とかで勝ち切るっていうのもそうだし、こっちがイギリスみたいに、8秒を取る、少し過ぎられても残りの7秒ぐらいで、ハーフコートオフェンスをさせて、24秒苦し紛れのシュートを打たせて、リバウンドを取って、こっちは速攻でいくという、まさに後半のイギリスがしてたプレーを、私たちはしたかった。

ディフェンスの基本はシャドウ。シャドウを貼れたら、そこからじりじりと8秒を取れたらいい。バラバラになってしまったら、マンツーマンでついていく。そこは崩れないようにしている。もし江口選手などが入った場合は戻るが、それ以外は基本的に全員がアップする。

後半、監督が最後の最後までタイムアウトを取らなかったが、その前のタイムアウトだったり、イギリスが取ったタイムアウトの時間で監督が言ってくれたことを、どれだけ遂行できるか。わざわざタイムアウト取らずとも、今までやってきたことをやれっていうのだったのかなと思う。試合ではタイムアウトがないシチュエーションもあるので、自分たちでなんとかするという、去年の世界選手権ぐらいからずっと選手の議題で上がってるテーマでもある。今もやることは統一してる。

ガードとして、もうちょっとアウトサイドのシュートやスリーも増やしていかないと思ってはいたが、あれだけ高めに貼られて、どうにもできなかった。それでパスに徹していたが、インサイド入った選手に早めのパスを出せていたのは良かった。ディフェンスは、40分間走れたので次につなげていけたらと思っている。


AOC決勝の後半20分のようなシーン。今後、チームでどういうことに取り組んでいるか。多分、本当にすごくコミュニケーションも取れてて、選手のミーティングとかでも話したが、AOC前半は誰がどこで打つか全員でわかっていた。誰が何をしようとして、どこで打つかわかって、終わりの予測がしやすくて、ディフェンスのラインを貼ることが容易にできた。で、後半に向こうがやりたいオフェンスをやりだして、私たちのディフェンスが崩れてポンポンと2点3点取られて逆転されて焦った。それが1番の大きい要因かなと思っている。

今日今回も10点差で折り返したので、多分前回と似ていた。今回は追い上げる展開だったが、3ピリオド、4ピリオドで焦らない、自分たちのプレーをすることが大事。今チームですごい模索中だが、ハーフタイムの過ごし方、みんなで集まって、ミーティングする、選手同士で気になったことを言うとか。多分、走るのを増やしてる選手もいると思う。そういう風なことを模索しながらやっている。今日は3ピリオドの立ち上がりで、あんな感じだったので、まだまだ改善点はたくさんあるという印象ではある。

GBRはシュート力があって、フリーになったらほぼ決められてしまう。後半14番の選手が抜けて得点されるシーンが多かった。私たちが前戦った時よりも、すごく早くなってて、ボール持ってもスピードが落ちない印象だった。アウトナンバーで走ってきた時に振り返ったら、ハイポインターと14番を天秤にかけたら、やっぱりハイポインターを抑えたいという気持ちがあったので、14番に道を譲るしかなかった。結果的に14番とか8番にたくさん点を取られてるイメージだと思う。一応、中ではスレットを意識してやった結果、ああなってしまったのかなと思う。

今の日本の女子は、チームで戦うところを目指しているチーム。誰がいつ出ても40分間同じバスケをできるチームを作りたい、みんなもそれに向かって頑張っている。誰が活躍をしたとかじゃなく、別に誰がその日のMVPでもいい。その人が引っ張ってって、たくさんシュート打ってもらうのもチームの戦略だ。勝てばいいから。だから今はスレットが誰とか以前に、勝つことにフォーカスをして、40分間12人で戦ってる。昨日(AUS戦では)個人の反省はあったが、チームはもうベリーグッドだった。


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