チームの課題修正と共通認識の重要性

文・写真: Tomoyuki Nishikawa / SportsPressJP

森保一監督は、ペルー戦ではチームの課題を修正し共通のコンセプトを持って戦えたと語る。相手の強さを認識しながらも、責任を持って守備から攻撃につなげ、選手たちが個々の能力を結集させたプレーを見せたと評価した。しかし、失点や交代枠の活用に関しては改善が必要であり、試合の流れを崩すことなく戦っていかなければならない。今後もさらにチーム全体の共通認識を高めて戦っていくことが重要だと述べた。


ゴールへの積極性を評価

4得点を奪うことができたことは収穫。チームが目指すべきゴールに向けて積極的にチャレンジした結果だ。チャンスの数を増やし、得点を決めきる能力を改善する必要がある。また、多くの優れた選手が存在することを実感した。代表メンバーにはさまざまな選手が含まれているが、チームが機能するためには優れた選手が必要である。経験の浅い選手にも可能性があり、国際舞台での経験を積ませることが日本の発展につながる。FWに関しては、チームを勝利に導く得点力を持つ選手を見極めたい。6月シリーズでは上田や古橋といったヨーロッパで結果を残した選手を先発起用した。得点力だけではなく彼らは違いをみせている。FWとしてみたとき、その部分は評価して招集につなげていきたい。


相馬勇紀のSB起用とシステム変更について

相馬の対人能力と攻撃力を活かすため、2試合で彼をSBとして起用した。菅原は太ももの違和感があったのであの時間で交替させた。相馬は普段はサイドバックではないが、彼のポテンシャルとしてSBやウイングバック、ウイングとしての能力を持っており、複数のポジションで高いレベルで活躍してもらえることを期待している。試合中のシステム変更は、事前の打合わせで話し合っていたので、選手たちが自発的に対応してれくれた。


誰と組んでも機能するという部分のトライ

2試合で連携強化を模索をした。右サイド、左サイド、前線、ディフェンスなどのポジションやユニットとしての連携など、様々なつながりを試して戦った。スタートメンバーと交代で入る選手が連携し、チームの勝利につながるようチーム全体の連携を強化していきたい。


川崎颯太の出場機会がなかった理由

川崎選手は、チームのレギュラーとして試合に出続けている、A代表で様々な状況の中で戦力になる、今後の成長を期待できるということで招集したが、今回は少し足を痛めていた。練習には参加していたが、この強度の中でプレーすると怪我のリスクがある。力を見せてくれれば日本代表としてプレーできる。今後もライバルが各ポジションにいる中で違いを見せてほしい。


遠藤航とのピッチサイドでの会話について

遠藤とは、試合の戦術に関して会話した。相手ボランチがディフェンスラインに入ってビルドアップする状況で、アンカーの位置づけが難しかった。スタートの形を変えるかどうかを検討したが、ピッチ内では対応できているので動かさないことにした。彼のキャプテンシーはチーム内で存在感を発揮し、オンザピッチ、オフザピッチでリーダーシップを発揮してくれた。難しい状況や流れの中で、遠藤航選手がゲームをうまくコントロールし、チームを勝利に導いたしてくれた。

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